2020アジアマウンテンバイク選手権 XCE

史上初開催となるマウンテンバイクエリミネーターのアジア選手権に日本代表として参加させて頂きました。初開催のため、色々とわからない点はあったけど、初開催がゆえに目指すは金メダル、歴史に名を残そうと頑張りました。

僕自身は脛の腫瘍の関係で12月は満足に乗れなかったけれど、1月に入ってからはパフォーマンスをある程度発揮できるような乗り方、身体の使い方を考え、腫瘍付近に負担をかけずにパワーを出せるようにアジア選手権に向けて調整していった。それとなくコツを掴み、炎症を起こさせないようなペダリングで、身体のメンテナンスも自身で行い、すべてを自分のコントロール下においてパフォーマンスを維持できるように努めた。

ナショナルチームの皆とロードワークへ

僕が出場するXCEは大会日程の最終日に位置され、UCIルール的にはXCEのコースはレース直前まで試走が行えないため、アジア選手権が行わるタイについてからも特にやることがなく、XCO組の試走のお手伝いに努めた。XCE世界選手権で感じたことを受け、XCOのバイクポジションと大きく変えたバイクポジションで現地入りしたので、サポートに徹しやすかった。

レース当日は、ナショナルチームスタッフ5人総がかりで僕のサポートをして頂き、既にレースを終えた日本代表選手の皆からはたくさん応援して頂いた。プレッシャー半端ないと思いながら、レースに挑んだ。XCEは約2分のレース。予選を行い、その後は4人スタート2人勝ち抜けで1/8ヒート、1/4ヒート、準決勝、決勝とレースを繰り返す。ナショナルチームマッサーに各レース後にマッサージを受け、筋肉をほぐし、身体を氷で冷却してもらい、レースをさせてもらった。

スタート後のラダーバーム

コースを試走し、カギとなるのは第1コーナーのラダーのバーム。そこからの登り区間での3つのキャニオン。あとは登り返しと直線2区間があったがコース幅が狭く、抜くスペースは、なし。ハンドルバーを当てて抜かす以外方法がない狭さだった。とにかく、スタート後の登りを1位通過すれば安泰。スタートが最重要だった。スタートは片足を地面につけて、ペダルキャッチしてからのスタート。不安だった。

まずは予選。各選手の試走を見て、XCOの選手のみではなく、DH系の選手や、BMX上がりっぽい動きの選手もいて、身体の動きが全然違った。正直、僕はパワーとコーナー間の滑らかさ、総合力でしか争えないと感じた。予選も自分の実力なら5位前後かなと感じた。しかし、予選を走ってみると2位タイム。しかし、1位とは2分のコースで3秒も開けられていた。かなりの実力差があると思った。僕の2位以下は各選手がだいたい0.5秒ずつ続き、自分にとってはかなりの自信となった。

1/8ヒート。ラッキーな組で4人ではなく3人でスタート。2人上がりなので気兼ねなく走った。スタートし、問題なく1位で1コーナーに入り、そこからは軽く進めて1位ゴール。

落ち着いて走る

1/4ヒート。イラン勢が二人いたので少々ややこしいと思った。更に、スタートが1コーナーイン側に2名イランがいて、イン差しを狙っているような会話をしていたのがわかった。落車させられる恐れもあったので、スタート後、バームで一気に加速し、予想通りイン差ししてきたイラン人に吠えてどうにかラインをこじ開け、1位で最初の登り区間を終え、その後は流して余裕を持って1位で通過。

余裕を持ってゴール

次は準決勝。いよいよ、メンバーが揃ってきて、難しいレースとなった。スタートが少し長引き、考える時間ができてしまって、色々と考えてしまった。するとスタートで痛恨のペダルキャッチミス。更に出遅れたことに焦ってしまい、バームを低く使ってしまい、登りでスピードをのせれず更に遅れた。しかし、コース後半で前の3人に追いつく。3人が落車しそうなほど、身体を当てあっていたので、その様子をうかがってタイミング見てハンドル突っ込もうとしたけど、タイミングがなく、とりあえず3位に上がるために抜きにかかったけど、ブロックされ、コース外にはじき出されてしまい、終了。4位でレースを終え、決勝にはいけず、順位決定戦へ。

準決勝スタート

インから抜こうとしたのは失敗だった

タイ人ブロックに阻まれた

順位決定戦では、予選タイム1,2,3,4位の選手が勢ぞろい。みんな準決勝で何かしらのミスをして、順位決定戦へ落ちてきていた。これが決勝やんと思ったけど、そんなの言い訳でどうしようもない。順位決定戦のスタートはペダルキャッチミスしたらあかんと思って慎重になり過ぎ、またもや出遅れて3位で1コーナーへ。その後は順位を入れ替えできず、脚もパンパンでしっかりこげず、3位でゴール。総合は7位でレースを終えた。

下りの2連続キャニオン

世界選手権を経て、スタートの漕ぎだし方、バイクポジションなど変更して、それらはうまくいったと思うし、予選のタイムでもトップには届かないまでもいい形でバイクを進めれたと思う。しかし、乗り込み不足なのか、一発の走りは出来ても、レースを重ねるごとに明らかにパフォーマンスが落ちてしまった。XCOのようになれたポジションで且つ、縦の動きとスピードを出すようにした方が近道なのか、など、色々と思った。

ナショナルチームスタッフ5人総がかりでサポートして頂いた中、メダルを逃したのは悔しかったけれど、いい経験をさせて頂いた。もう少し、縦の動きをもっときれいにこなしたいし、今年はDHにでもトライしようと思う。決してアジア選手権でメダルを狙えない位置ではなかったし、今後またチャンスを頂けたならばまた挑ませてもらいたい。

アジア選手権でメダル取れずでしたが、これを機にまた頑張ります!

ナショナルチームの皆様、日本から応援して頂いた皆様、どうもありがとうございました。引き続き各方面への挑戦への応援、よろしくお願い致します。